yoshieYoshie Nakayama, from Tokyo, is a Contemporary Writing and Production major, finished her 5th semester in the Spring 2015. She studies arranging, recording/mixing with ProTools, and singing in vocal ensemble. She graduated Kunitachi College of Music in Tokyo with Bachelor of Music from Music Education major, Music Education minor, with a license of teaching music in japanese Junior high/senior high schools.

こんにちは。前回に引き続き、曽根麻央さん(以下、敬称略)へのインタビューをお届けします。

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当方:曽根さんはBerklee Global Jazz Institute(以下、グローバル)でもご活躍されていますが、いつから加入されたのですか。

曽根:私は2013年の春学期に加入しました。私がバークリーに最初に来たのは2008年夏の5ウィークプログラムだったのですが、その時に知り合いだったピアノの大林武さん、ベースの境野慎一郎さんが一期生で加入していたのを見て、私も加入したいと思っていました。

当方:グローバルはどのような授業体系なのですか。

曽根:週2回ゲストアーティストを迎えて「グローバルフォーラム」という、マスタークラスのような、ゲストに色々と質問できたり、ゲストが用意している議題に取り組むものがあり、個人レッスンをそのゲストから受け、そしてアンサンブルのクラスがあります。また月に1-3回、Danilo Pérez Workshopが一回3時間ほどあります。Danilo独特の、例えばアフリカのクラーベをジャズに取り入れたり、自然にある音から情報を得て演奏をスタートするというコンセプトが素晴らしいのですが、実際一緒に演奏している時も、彼のコンサートを見に行っても、曲順などの決まりは全くなく、その場で聞こえてきたものをイントロにして、そこから曲に移行するという手法が多いです。

当方:グローバル専属の教授はいるのですか。

曽根:Artistic DirectorがDanilo Pérez、マネージャーがMarco Pignataroです。Marcoは常駐していて、Daniloが月に1-3回来る他、Patricia Zarate、Joe Lovano、John Patitucci、Adam Cruz、Ben StreetがResidencyで、George Garzone、Terri Lyne Carrington、David Gilmore
がアンサンブルを毎週指導してくれます。

当方:現在グローバル所属の学生は何名ほどですか。

曽根:今はかなり増えて、恐らく50名ほどいるかと思います。その中に各8人ずつのアッパーグループが2つあります。

当方:曽根さんがグローバルで訪問したのはどこですか。

曽根:一番最初に行ったのはニューヨークのDizzy’s Club、それからカリフォルニアのモントレージャズフェスティバルでしたが、その時にWayne Shorterのプライベート誕生日パーティに招待されて、ご本人の前で彼の曲を演奏したのがとても印象深いです。その次はスペインのバークリーバレンシア校へ一週間講師として訪問した他、ニューポートジャズフェスティバル、ニューヨークブルーノート、パナマパーカッションフェスティバルなどで演奏しました。基本的にラテン音楽と料理が好きなので、ラテンの国に行くだけで幸せです。スペイン語は全く話せなくて、聞いていてもわかる時とわからない時がありますが、それでも何とかなるのでとても楽しかったです。
グローバルとは別に、バークリーのツアーでも色々なところに行きました。バークリーのツアーで面白かったのは、昨年Anthony Fong Quintetでトロントジャズフェスティバルとモントリオールジャズフェスティバルで演奏したこととと、ニューヨークブルーノートでMiguel Zenon, Kenny Wernerと共演させていただいたことです。自身のバンドでワシントンD.C.のブルースアレイ、ワーナーシアター、さくら祭りで演奏したのも印象深いです。ワシントンでの打ち上げで日本からゲストでいらしていた夏川りみさんとお会いして、夏川さんのリクエストで私がピアノ伴奏をして、夏川さんがジャズを歌っていらしたのも印象に残っています。

当方:それは素晴らしい経験ですね。ところで、曽根さんは9月からバークリーに新設されるマスターコースに入学されますね。

曽根:はい。今年グローバルに新設されるパフォーマンス専攻のマスターコースに進みます。自分が卒業する年に新設されるということで何かの縁だと思って応募したところ、運良く奨学金もいただけることになったので入学することになりました。

当方:そのマスターコースへの応募方法はどのようなものでしたか。

曽根:私が応募したのは、志望動機や、何をもたらすことができるか、何を目標にするかといった内容の論文と、3曲ほどの音源提出と、やはり世界中から応募があるので、私はボストンにいて面接官ももちろんバークリーにいたのですが、Google hangoutでのオンライン面接がありました。

当方:音源の提出以外は大学課程への応募内容にもありましたね。面接ではどのようなことを聞かれましたか。

曽根:論文と似たような内容ですが、志望動機、何をもたらすことができるか、あとは1年間3学期のマスターコースの最後に何かプロジェクトを完成させることになるので、どのようなプロジェクトに取り組みたいかを質問されました。グローバルではアーティストとしての育成はもちろん、今の時代ミュージシャンは音楽教育で生計を立てる部分が大きいので、ジャズ教育法がマスターコースの主な内容でもあります。私は「何故ジャズ教育が必要か」といった内容の論文を書くことにしています。

当方:そうなのですね。グローバルでのマスターコースはパフォーマンス専攻だけなのでしょうか。

曽根:はい。ボストンのバークリーでのマスターコースは、音楽療法、音楽ビジネス、そして現代ジャズパフォーマンスという3つが新設される中で、現代ジャズパフォーマンスがグローバルの管轄ということです。(バークリーバレンシア校ではMusic Production、 Technology, and Innovation、Contemporary Performance、Scoring for Film, Television, and Video Games、そしてGlobal Entertainment and Music Businessの4つのマスターコースがあります)

当方:なるほど。マスターコースは1年間3学期ということですが、例えば夏学期を履修しないで1年間+1学期履修することは可能なのでしょうか。

曽根:可能ですが、学校側としては夏学期も履修して一年間で修了してほしいようです。一般的なマスターコースよりも短い期間となります。

当方:そうなのですね。マスターコース修了後のご予定はどうですか。

曽根:自分の音楽を作ることができて、それを演奏できる環境に居たいです。日本に戻るのはもう少しこちらで経験を積んでからにしたいと思っています。

当方:今後ますますのご活躍を応援しています。本日はありがとうございました。

曽根:ありがとうございました。

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以上、2週に渡って曽根麻央さんへのインタビューをお届けしました。
夏の間に日本でライブの予定もあるそうですので、是非曽根さんのブログでスケジュールをチェックして、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

それでは最後に、曽根さんからのビデオメッセージをご覧ください。
今週も良い一週間を!

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