こんにちは、Chopingです。
リサイタル特集と題しまして、その第2弾です。
今日紹介するのはMario Carrillo “Improvised Creations + Spain the Lighter”@David Friend Recital Hall!!
スペインはマドリッド出身、ベーシストMario Carrilloのシニアリサイタル(卒業前最後のリサイタル)です。
前半部はImprovised Creationsと称して全て即興で、終始緊張感溢れるまさに出たとこ勝負。
彼の先生であるBrunoとのベースデュオに始まり、上で取り上げたAlan Benzie(p.)、2人のギタリストKenji HerbertとSung-Ho Choiを迎えた4人での即興。それぞれが通常ではない楽器の弾き方(例えばベースなら胴体を打楽器として使ったり、エフェクターを用いて弦に指をスライドさせることでSFX的な音を出したり)も取り入れながら、いわゆる「フリージャズ」というよりは「自由」な演奏を繰り広げていました。それぞれがジャズの基本的な楽器ごとの役割にまったく縛られていないという意味で、新鮮な音楽でした。
全員が手探りで演奏しているのに、バシッと1本筋の通った(程よくまとまった)演奏になっていたのは、Marioのリーダーシップと共演者への信頼によるところが大きいのでしょう。ミラクルな瞬間がたくさんあって鳥肌が立ちました!
そして後半部、彼のレギュラーバンド”Spain the Lighter”が登場し、緊張溢れるフリーの世界から一気に情熱的なスペインのサウンドに。ライティングも途中で青色から赤色に変わっていました笑
個人的にこれは良い意味でかなりショッキングなステージでした。
というのも、僕があまり本場のフラメンコに造詣がなかったのもあるんですが、フラメンコのリズムの要素を基本に据えつつジャズやフュージョンのアプローチもうまく融合させてパワフルで新しい音楽を創っていたからです。
ジャズのコンテクストではまったく聴いたことがないようなハーモニーやリズムが盛りだくさん。
メンバーのリズムは信じられないくらいタイトでした。16分音符単位でガッチリかみ合っていて、複雑なポリリズムも、意図的にずらした音符も見事に全部ハマりまくり。フラメンコだけに観客席にいた何人かのスペイン人とおぼしき人たちがカッコイイフレーズがきまると”Ole!!”と叫ぶのでそれも会場のテンションを上げていました!笑
そして何より驚いたのは、ピアノのDaniel(ダニエル)とカホンを叩いていたJuan(フアン、彼の家系はみんなフラメンコ奏者らしくカホンの手つきが凄かった。。。)、それにドラムのJorge(ホルヘ)がスイッチして、Juanがピアノ、Jorgeがカホン、Danielがドラムになってもタイトさや全体のエネルギー量が全然変わらな(落ちな)かったこと。一体どれだけ楽器うまいんだ、この人たち。。。笑
アメリカだからといってアメリカの音楽だけでなく、こういった様々な国の音楽が本場のプレーヤー達による演奏で聴けるのは、全体の約半分が留学生で占められるバークリーならでは。日本にもこういう場所がもっとあったらなぁと思いました。
ちなみにMarioも日本語がかなり喋れるので、日本にツアーで来た際などに話してみてはいかがでしょうか?笑
気になった方はこちら(http://spainthelighter.weebly.com)でチェックしてみてください!
それではまた次回お会いしましょう。
Choping
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